FC2ブログ

思い出すときの見え方

2017.02.20.10:08

前から不思議に思っていたことがあります。
あまりまとまってませんが、思い出したので書いておきます。

過去の出来事を思い出すと、視点が変わってくるのです。

先日私、幼稚園児の頃の記憶を思い出しました。
家のソファに向かってでんぐり返しをして、そのまま背もたれに足を投げ出して、頭と手を支点に逆立ちをして部屋を眺めたことです。

最初、4歳の私の目で見た風景を思い出しました。
グレーのファブリックの3人掛けの柔らかいソファが眼前に迫り、座面に私の手をついて、次は逆さまの部屋が見えました。
部屋の内装はぼやけていますが、母の、若く張りのある声が聞こえます。
「ソファが壊れる!やめなさい!!」

低いテーブルの上に母の赤い化粧ケースが置いてあるのが見えます。
縦長の持ち手付きのケースです。
様々な化粧品があり、見ていて面白いので好きでした。

画像検索したらありました。母はこれの赤を持っていました。


化粧をしている母のほうが好きでした。
よそ行きの顔をしているときは、あまりひどく怒らないからです。

次に、また同じ場面が再生されました。
今度はソファの背もたれに、逆さまにもたれている幼い私の横顔が見えました。
丸顔で色白で、サラサラの直毛で艶のある髪はおかっぱで、少し得意そうな顔です。
母に怒られても気にしていないようです。

更にもう一度、同じ場面が再生されました。
今度は、ソファに逆さまにもたれている私の姿が正面から見えます。
どんな服装なのかは分かりません。
母に怒られてもニコニコしています。

更にもう一度、今度は怒っている母だけが正面から見えました。
母は大き目の眼鏡をかけています。
前髪を作らない肩ほどのセミロングで、天然パーマ。艶の無いボリュームのある髪を後ろでひとまとめにしています。
薄い唇の小さめの口で、顎がとがっていて、頬骨は高く見え、痩せ型です。
昭和55年(1980)当時は22歳ほどのはずですが、ファッションのせいか化粧のせいか、少し老けて見えます。


他の場面を思い出すときも、最初の頃は自分の目で見た景色を思い出すのですが、何度か思い返しているうちに、だんだんと視点が自分の肉体から離れて行きます

顔面神経麻痺を患ってから退院した後、近くの公園で久しぶりに友達とブランコに乗りました。
また入院前と同じように二人乗りをして漕ぎ出したら、あっという間に酔いました。
地面がグラグラ揺れて気分が悪くなりました。

ショートヘアで卵型の顔をした友達は、白いブラウスを着て赤いジャンパースカートを重ねています。
白いレースの折り返しの靴下を履いていて、右に首を傾げて私の顔を心配そうに見ています。
「大丈夫?」
顔はぼやけていますが、友達は前歯が抜けています。
背も高くてお姉さんみたいですが、同じ年です。
3月生まれの私は友達より小さいのです。

次に同じ場面が再生されたときは、青い顔をした涙目の私が見えました。
吐きそうなほど気分が悪くなっています。

更にもう一度再生されたときは、公園の緑のフェンスにもたれてげんなりしている私と、私を心配そうに見ている友達の姿が、斜め上から見えました。
大人の目線で俯瞰しているようですが、見え方は肉体の目で見ているのと違います。
ピントの合っているところとぼやけているところが混在し、大きく見える部分や暗くて見えない部分もあります。


今度は当時住んでいた三軒長屋の借家が見えました。二階建てでした。
お風呂に入っています。
洗い場の、石を敷き詰めたようなタイルが見えます。
排水口に金属の丸い網のフタが乗っています。
バランス釜というのかな、それが見えます。
浴槽はステンレスなのかな、銀色です。

浴槽は違うけど、タイルはこれが近い。浴槽のすぐ横にバランス釜というガス器具があったような気がします。


父が私の髪を洗っています。
私はシャンプーが目に入るのが嫌で、タオルを目に当てて椅子に座ってうつむいています。
シャワーは無いので、洗面器でザーッとお湯を掛けられます。
ぎゅっと目を瞑っていたら、耳鳴りがして気持ちが悪くなりました。
そして、ゲエーーッと大量に吐きました。
私は目を開けて、自分が吐いたモノに驚いています。
父が「うわぁ、あやにゃんが吐いたー!」と声を出し、それを聞きつけた母が見に来ました。
母が何と言ったのかは、分かりません。
父は「薬がキツ過ぎるんじゃないか」と言ってます。
「薬を減らせないのか」とも言ってます。
そのまま両親が口論になりました。

私は退院後も毎日何かの薬を飲まされていたのです。
カプセルと錠剤と粉薬で、何の薬なのか分かりません。
父は大量の薬を幼児に飲ませることに対して懐疑的だったようですが、母は医者の言う通りに薬を飲ませるべきだと主張していました。

次に再生されたときは、父が私の髪を洗っている場面が見えました。
父の顔はぼやけています。どうやら小柄な人のようですが、筋肉質です。
私が吐く瞬間は飛ばされ、吐いた後にやってきた母が洗い場の惨状を見て嫌な顔をしています。
坊主頭の丸顔の弟が珍しそうに覗き込み、「うわあ、汚ーい!ゲボゲボマン!」と囃し立てます。
父が弟に「もうあっちに行け」と言いながら、洗面器でお湯をザーッと流して吐物を処理しています。

次に再生されたときは、視点は居間にありました。
父の声を聞いた母と弟が浴室の方に向かって行くのが見えます。
弟は居間で母にパジャマを着せてもらったところで、私よりも先に入浴を済ませています。
浴室が狭いので、父が流れ作業的に弟→私の順で風呂に入れています。
弟は何かの絵が描いてある長袖のパジャマを着ています。
ウルトラマンか戦隊モノか分かりませんが、ヒーローものです。


何故こんな風に、見たはずのないものが思い出されるのでしょうね?

多分、他にもこんな思い出し方をする人がいると思います。
この世はゲーム、この世はマトリックス、ということがミの次元で納得できますね。

スポンサーサイト

comment

Secret

そういえば

2017.02.20.20:01

これほどたくさんの視点で思い出すことはないですけど、
丁度今日、私が保育園の年中さんの頃のことを思い出していました。

・絵本を持っている自分の手をみている私自身の視点
・絵本を持っている自分の姿を正面から見ている何者かの視点

正面から見えるのは、不思議だということにこの記事を読んでから気が付きました^^

色々と思い出す時、なぜだか自分もしっかり見えている時がありますね
それも今気が付きましたけど。

Re: そういえば

2017.02.20.22:42

どうして自分の姿が見えるのかずっと不思議でした。
やはり同じような見え方をする人がいるんですね。

たしか・・・

2017.02.22.12:17

大阪のお話し会でMASATOさんが同じようなことを言ってましたね。

思い出すのは自分の姿が入っている場面。
自分自身は見えないのに思い出すときは俯瞰した視点になっていると。

忘れかけているので正確な言い方ではありませんがこんな感じ。
あの時も「不思議ね~」で終わった気がするのですが…

ふしぎ。

Re: たしか・・・

2017.02.22.16:27

そうだったのか…
忘れていました。

目に見える場面の再生も客観視には役立ちますが
目に見えない事情を俯瞰出来るようになりたいものです。
プロフィール

あやにゃん

Author:あやにゃん
成人期 4 賢者
バブちゃん(夫)
成人期 3 王
ルル(光の犬)のこと書きます。たまにルルも原稿を執筆します。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最新コメント
最新記事
検索フォーム
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク