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修羅場?!宿泊難民

2016.11.21.21:12

バブ、結構朝早く出社します。
始業30分前までに準備しています。
第三次奴隷戦争の真っ最中ということもあり、連日残業です。

そんなバブ、出社してしばらく経ってから受付に呼ばれました。

「バブさん、受付に奥さんがいらしてますよ」

バブは不思議に思いました。
(おっかしいな、あやにゃんが来る訳無いし)
(ひょっとして何かの陰謀か?!)


警戒しつつバブが受付に降りてみると、30代半ばの女性がお辞儀をしました。
そして言いました。

「昨夜はホテルに連れて行って下さいまして、ありがとうございました。」

聞き耳を立てていたおばちゃん社員たちが目を輝かせて注目しています。

なになに?
あの人バブさんの奥さんとちゃうん?(違うの?)
ちょっと!ホテル行った、言うてるで!
これから修羅場来るん?


物陰で様子を見ているおばちゃん社員たちに気付かず、女性は菓子折りをバブに手渡し、深々とお辞儀をしました。

「昨日は黙ってましたが、本当は司法試験のために初めて大阪に来たんです。本当に助かりました。ありがとうございました。」

「そうですか、受かるといいですね! お気をつけて」


バブは女性を見送ると、菓子折りをその場で開封しておばちゃんたちに配りました。

ねえ!バブさん、今の人は何?
奥さんと違うん?


おばちゃんたちは既にバブが貰ったお菓子を貪り食っています。
(全員バブより年下の30代だが、バブ基準ではおばちゃん)
(噂話を好む女は全員おばちゃん)

(こいつらに変な噂を流されたらたまらん)


昨夜もバブの部署を始め、各チーム残業しましたが、バブは23時過ぎに帰ろうと思い、一階に降りました。
すると、女性がエントランスに呆然と立っています。

(誰かの奥さんかな?)と思い、声を掛けました。
「誰かお待ちなのですか?」

すると女性は泣きそうな顔で言います。
「今夜泊まるところが無くて困ってるんです」

外見は別段変わった様子は無い女性だが、何かの冗談にしては夜も遅いし変だと思いました。
何よりも、地方の訛りで時々何を言っているのかわからなくて、放置するのも危なっかしい感じがします。
よく聞いてみると、飛行機で地方に帰るのだが、今夜の宿が無いらしいことが分かりました。

(この人をこのまま放置して、アブない輩に騙されるとか、犯罪に巻き込まれるとかしたら後味悪いなあ)
(男ならネカフェにでも放り込んでやるけど、世間知らずそうな女だしなあ、困ったなあ)


バブの会社は空港から徒歩10分で、周辺にはラブホしかありません。
バブはとりあえず駅周辺のビジネスホテルに片っ端から電話をかけてみました。
しかし、どこも満室。

(こんな時間に飛び込みなんか無理か)
(都会のしっかりしたホテルならあるかもしれないな)


バブは女性に所持金を聞いてみたら、五万円あると言います。
そこでバブは帰宅するために大阪駅に向かうから、大阪駅周辺の大きめのホテルを探すことを提案しました。

「大阪は人が多い。悪い人も居る。安全を切り売りして安宿に泊まるか、安全を金で買うか選んで。」


女性は安全を買うことにしました。
阪急の駅に行き、普通に歩いているバブに必死でついて来る女性。
こういう電車がたくさんの駅は初めてで、何もない田舎から出て来たのだと言います。

(余計な詮索はしないでおこう)

バブは梅田に着く前に大阪駅周辺のビジネスホテルも片っ端から検索しました。
しかし、どこも満室。

そうこうしている間に梅田に到着。
あまりの駅の大きさと人の多さに女性は圧倒されて泣き出しそうになってしまいました。
緊張と不安でパニック寸前のようです。

(まずいな、この人は一人で何も出来なそうだ)
(あやにゃんが居たら適切に処置出来そうなのになあ)
(どうしようー)


すると女性は、空腹を訴えました。いい匂いがすると。
大阪名物「551」だと教えてあげました。

「これが噂の!聖地でしか買えないと聞いておりました!」

女性は少し元気になりました。
しかし、不安そうであることに変わりはありません。

(うっわ!『聖地』って何?ヤバい人か?)
(でも、何か食べさせて落ち着かせよう)
(あやにゃんは「腹が減ったら余裕がなくなる」って言っていつも何か食ってるしな)


グランフロント大阪には、朝4時まで営業している治安の良い綺麗な飲食店が多数あるのを思い出したバブは、そこに女性を連れて行きました。

その時、バブの目に飛び込んできたのが、グランフロント大阪にあるインターコンチネンタル大阪

(ダメ元でここに聞いてみよう!)
(駅にくっついてるし、道に迷うことも無いだろう)
(てか、早くどうにかせんと、今度はバブがおうちに帰れないよ)


バブが女性を連れて行くと、すぐにコンシェルジュが出てきました。
そこで彼女が宿泊難民であると伝え、明朝の飛行機に乗るということも伝えました。
そこで不安そうな女性の様子を見て取ったコンシェルジュは、すぐさま女性コンシェルジュと交替しました。
にこやかで優しげな女性コンシェルジュは、一室空いていると言いました。

一泊39000円だけど。

スパも利用出来るし、食事の心配も無くなりました。
何よりも、朝は空港まで無料で送ってくれると言います。
女性コンシェルジュが身の回りの世話をきちんとしてくれます。

(あー、良かった!バブちゃんやっと帰れる!)

女性を高級ホテルに放り込んで、バブは終電で帰りました。


そして翌朝、ホテルのタクシーで空港に行く途中で、菓子折りを持ってバブにお礼に来たというわけです。

「あらぁ、奥さんじゃなかったのね!」
「ていうか、なんで奥さんだと言ったのよ?」


そこへ受付嬢が乱入、お菓子に手を伸ばしつつ得意げに言いました。

「あの人の名前が『奥』さんなんです!」
「あの人ね、『顔の長い、眼鏡してる人』って言って来たのよ。それで私、バブさんのことだってピンと来たの!」
「そりゃあ間違いない!」


バブは古代エジプト18王朝のファラオ、アクエンアテン(アメンホテプ4世)に似ています。

(多分この人、バブの前世。顔が瓜二つ。)

それはそれとして、バブは人助けをしたと意気揚々としていました。


この話、バブが終電の中からメールで詳細に送ってきてまして、帰宅後も寝るまでずっと聞かされ続けました。

これからバブにいいことが起きるといいなあ!
いや、バブよ…よく考えるんだ。
今までバブも旅先で困ったことがあったろう?

うん。
その時、色んな人に助けてもらったり、親切にしてもらったりしたじゃないか。
そうだねえ。
そのご恩は、残念ながらもう、直接その人たちにお返しすることが出来ないんだ。
だから、『奥さん』がバブの前に現れて、代表で恩返しをさせてくれたんだよ。

そうか……そういうものかもしれないなあ。
そういうものなんだよ。
だからバブよ、困っている人を助けることは、見返りを求めてすることじゃない。逆だよ。今までの恩返しをしているに過ぎないのだ。
それはそれとして、バブの判断は間違ってなかったと思うぞ。
それに、奥さんが司法試験受かるといいねえ!


最後はバブの功績を褒めてつかわしました。
やはり、バブは「戦士」かなあ?
褒められると伸びる子なんですw

今日もまだ会社で仕事している模様。
バブよ、お勤めご苦労。
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comment

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No title

2016.11.21.21:34

こころ温まるお話をありがとう。

さらに

2016.11.21.21:43

バブさんのファンが増えそう。

あと551のネームバリューとあやにゃんさんの写真選択のセンスに脱帽。

ミッサーさん

2016.11.21.23:02

はじめまして。
コメントありがとうごさいます。

バブが心有る行動を取れたのは、大勢の人に親切にしてもらったり、助けてもらったりした経験があったからでしょう。
今回、恩返しする機会を得られて幸運でした。

Re: さらに

2016.11.21.23:07

551美味しいですよね!
ウチの近所にも直販店あるんですが、時々豚まん買います。

画像は検索して勝手に使わせてもらっています。
私は画像あるほうが面白いと思うので。
言いたいことに合ってる画像が見つかると嬉しいです。

「ええ

2016.11.22.03:44

話やん?」



(紳助風に)

Re: 「ええ

2016.11.22.05:27

バブはまだ「いいこと」を期待していますw

無いこと無いこと言い触らす噂好きのおばちゃん連中に誤解されなかったのが一番の「いいこと」なのかも。

戦士は

2016.11.22.07:11

勇気と行動力を前面に顕わして、心の底には慈悲の心を持っていなければただの乱暴者だと思います。

慈悲の心が大きくなれば戦士としての器も大きくなるのだと思います。

バブ殿、流石でござる。

Re: 戦士は

2016.11.22.08:16

成る程、戦士とはそのようなものでごさいまするか。

バブはただ早く帰りたかっただけだと申しておりましたが、かの婦人を捨て置くに忍びなかったようでごさいます。
プロフィール

あやにゃん

Author:あやにゃん
成人期 4 賢者
バブちゃん(夫)
成人期 3 王
ルル(光の犬)のこと書きます。たまにルルも原稿を執筆します。

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