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ウツにならなかった弟

2019.04.12.06:22

昨日の記事に、弟との違いについての質問がありました。

非公開コメントでしたが、質問者の方は長年お母さんとの関係に悩んでおられ、弟さんがおられる。
しかし弟さんはあまり影響を受けてなさそうだということです。
一部抜粋しますね。

私は自分が長子であること、母親と同性であることが、自分と弟が受ける影響に差を生んでいるのではと考えてきたのですが、あやにゃんさんの場合、それは関係あると思われますか?(あやにゃんさんも長子でお母さんと同性なので)

これについて、質問されるまであまり深く考えたことがありませんでした。
盲点だったので、新たな視点から見直すきっかけを頂きました。
質問者さん、ありがとうございます。

コメント欄にも書きましたが、他にも似たような方がおられるかもしれないと思い、埋もれさせておくのが勿体ないのでここに書いておきます。
(以下、昨日のコメント回答コピー)

母は、生まれた順番を根拠にした差別はしていなかったと感じます。
理由はこうです。
私と弟の場合、学年は2つ離れていますが、年齢差は1年4か月で、母はよく「双子のように育ててきた」と言ってました。
弟が歩き出して会話が成立するようになってからは、母から見て姉弟個別の発達状況などにそれほど関心が無かったのだと思います。
背格好もよく似た姉弟だったこともあり、母もたまに間違えて呼びかけてくることがありました。
母は姉弟をセットとか、ひとまとめに捉えているようでした。

次の「同性だから」についてですが、これに関しては高校生以降、弟の方が多少当たりがキツくなったように思います。
弟の外見が大人の男性らしくなってくると、元夫(私たちの父親)の面影が出てきたようです。
そのことで母は何度となく、「お前らの父親に似てきて腹が立つ!」と理不尽なキレ方をしていました。
弟は「俺のせいじゃない!」と言い返し、母となるべく顔を合わせないようにしていました。
実際弟は高2から事実上の一人暮らしになりました。
(後略、コピー終わり)

というわけで、同じ環境で双子のように育てられながらもウツにならなかった弟のことを詳しく思い出して書いてみます。


私と弟、スタート地点は同じぐらいです。
二人とも物心つく前からストレス症状としての癖が出ていました。
それでまた怒られ、ますますストレスを受ける毎日。

弟は、怒られるたびにギャアギャア泣き喚き、言葉を覚えて会話が出来るようになると、即座に言い返していました。
おねしょのことを怒られても「わざとじゃない!なんでこうなるのか分からない!」と泣き喚いて反論していました。

派手に泣き喚いて、泣き疲れてそのまま眠ってしまうこともありました。
で、目覚めた途端にケロっとして遊び始めたり、しばらく経って泣き止んで、いきなり「お腹空いた」と平然としていました。

母も怒っていたことを忘れたように普通にしていました。
決して、言い過ぎたとか、叩いて痛かった?とか気遣うことはありませんでしたが、母も弟も気にしていないようでした。
母と弟は派手に感情を爆発させはするものの、その場限りで収束してしまうみたいです。

この点で母と弟は似たようなタイプに思えます。
母は「アタシはB型だから、サバサバしてるの」とか言ってました。
弟もB型でして「B型だから何とかなるさ」などと言って平然としていました。

今思うと、母と弟はサヌキのタチなのかもしれません。
感情的というか、激情型の派手な反応をするのですが、割と簡単にその場その場ですぐに気持ちが切り替わってしまうようでした。

母は考えるより先に手が出るほうで、私と弟はよく叩かれたり、モノを投げつけられたりしていました。

弟は、私に取っ組み合いのケンカを毎日のようにしかけてきました。
それに対して私が口で言い返し、弟にボコボコにされるってパターンですが。
この取っ組み合いを母に見つかると、二人揃って食事抜きと板の間で数時間正座の上ひたすら謝罪させられるので、母が居ない間にケンカしてました。

今思うと、弟とはケンカしながらストレス発散していたように思います。
仲が良いのか悪いのか、よく分からない姉弟でした。
でも、何かの時は一番に相談する相手でした。
お互いが困っている時は、一番頼りにせざるを得ない相手でした。


弟は幼い頃からインドア派でした。
外でボール遊びをするよりも、家でプラモデルやラジコンを組み立てるのを好みました。
保育園児の頃は自動車博士。
すれ違う車やテレビで見た車の名前を全て覚えていました。
好きな車は年式まで細かく話すので、持ってる本もほぼ自動車関係。

小学3年の頃には機械いじりに興味を持ち始め、壊れた扇風機を分解して直してしまいました。
それがよほど楽しかったらしく、近所の壊れた扇風機を直して回り、いつのまにか、「捨てる前に弟君に見てもらおう」という人が増えていました。
当時住んでいたアパートというか、団地には昭和のユルさがありました。
隣のおばさんが醤油を借りに来る系の。

弟の車好きも続いていて、「ナイトライダー」「西部警察」のカッコいい車が登場する番組を食い入るように見ていました。
そのうち古いビデオデッキをどこからともなく調達してきて、せっせと録画。
友達のお父さんがお古をくれた、とか……そういう具合でちょっと古い家電が少しずつ増え始めました。

ミニ四駆やラジコンを持って来る男の子が毎日5人以上来ていました。
弟が整備すると速くなるんだとかで。
お小遣いを貰っていない筈なのに、何故か、いつの間にか、弟は道具や材料をたくさん持っていました。

どうやら、その頃には男児の親が弟の顧客になっていたようです。
修理やら壊れた部品の交換やらを遊び感覚でやって、お駄賃を貰っていたような気がします。
また、整備の報酬として余った部品も貰っていたみたいです。

こんな弟は、学校の勉強は大の苦手でした。
家では母に怒られてばかりだけど、外のおじさんおばさんたちには褒められて頼りにされ、弟は健全な自己肯定感を育てていたようです。

また、弟は独特な声の持ち主でした。
幼児期からやたらといいバリトンボイスで、声変わり前の少年期ですら、電話では子供扱いされたことがありませんでした。
落ち着きのある低音なので、言ってる内容は子供らしくても、妙な説得力を帯びました。
そのため、近所の大人受け抜群。
見た目は私にそっくりな色白で小柄な少年なのに、声が大人の男性という、アンバランスな魅力があったようです。

弟は声変わりの時期を過ぎても、あまり変わったように思えませんでした。
中学時代は、たまに私に見間違えられるほどの小柄な少年。
弟の友達にはよく「双子!」と言われ、学校で二人並んでいると騒がれました。
制服を交換したら見分けがつかないから一度やってみて!と言われたり。
それを弟は嫌がり、ますます低音で話すようになり、高校生の頃にはどこかの事務所の若い衆みたいな、妙な貫禄を備えるようになっていました。

その頃には、母は弟の顔を見て理不尽なキレ方をするようになっていました。
弟は「俺のせいにすんな!」と言い返していました。
私はかなり病んで母の言いなりだったし、弟と圧倒的な力の差ができたため取っ組み合いのケンカで発散することも出来なくなり、本棚を変形させていました。

母はしばしば帰ってこないこともあったので、弟は自分の好物を自炊できるようになっていました。
弟が作る大学芋や唐揚げは美味しかったです。

工業高校の電気科に入った弟は、毎日好きな勉強をして、取れる資格を片っ端から取っていました。
受験料や交通費、教材費はアルバイトで稼ぎました。
低音ボイスとおばさん受けの良さを活かし、スーパーの鮮魚コーナー。
魚とお寿司好きの弟は店長にも気に入られ、高校を卒業したら正社員においでと誘われたと、楽しそうに話してくれました。

弟は高校で仲の良い友達が出来ました。
親が建築業を営む跡取り息子で、二人で資格試験の勉強をするようになりました。
その友達のお父さんは自動車好きでもありました。
車をコレクションして乗り回すほうではなく、大型トレーラーや特殊車両専門。
弟とバッチリ趣味が合い、私有地で大型トラックの運転を教わったりしていたようです。

その友達と高校生の時に仕事をしていました。
子供の発表会や内輪の結婚式などの写真撮影、ビデオ撮影。
友達のお父さんがプロ用機材を持っていたので、それを借りていました。
当時まだ一般家庭に普及していなかったパソコンを使ってラベルを作り、印刷屋さんできちんと製本したアルバムを作っていました。

その印刷屋さんは、私たちの祖父と仕事をしていたところで、弟を気に入っていた祖父はよく弟を連れて行ってました。
印刷屋さんと弟は、子供の頃からの知り合いだったのです。

このように、弟は子供の頃から人脈が異様に幅広かったのでした。
しかも、それを私と母にあまり話しませんでした。
「仕事と家庭は別」と言ってたので、子供時代から色々な所で関わった大人たちから自分で学んだのだと思います。


弟は自分の特技を活かし、外に居場所をたくさん作っていました。
それも、楽しく遊んでいるつもりで。

こんなこともありました。
弟が高1の時、提出期限の前夜に高校のポスター描きの課題を私に丸投げしてきたことがあります。
高3だった私は徹夜で仕上げて間に合わせたら、弟がきっちり報酬を支払ってくれました。
タダで働いて貰うわけにはいかないと言うのです。
後日、そのポスターが何かの賞を取ったらしく、景品が出たのもそのまま私にくれました。

少年時代から切り替えと割り切りがはっきりしていて、後腐れ無く人と付き合っていました。
報復などまず考えないし、いつまでも恩義を引きずったり、恩着せがましく過去を蒸し返すこともありませんでした。
その場で落とし前を付け、それが出来なかったら自分の落ち度としてその場では悔しがりますが、すぐに忘れていました。
事実としての記憶は残りますが、気持ちが残らないようです。

こういう男なので、ウツになりようがないです。

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あやにゃん

Author:あやにゃん
成人期 4 賢者
バブちゃん(夫)
成人期 3 王
ルル(光の犬)のこと書きます。たまにルルも原稿を執筆します。

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