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会社は戦場

2018.07.11.21:15

色の見え方で思い出したバブの話。

バブは自動車の開発に関する仕事をしているので
たまにデザイナーと話すことがあります。
画を描くデザイナーです。
普通の人が思い描くデザイナーのこと。

ある時、親会社が業界では著名なデザイナーを雇いました。
イタリア人のおっさんでした。
そのデザイナーが推すものは何故か…

・再現性が低く
・コストがかかり
・作るのにややこしい手順が必要で
・耐久性に問題がある

…ということが大半なので、バブと衝突しました。

バブが作りたい(作れと命令されている)ものは

・何処の工場でも同じものが大量に作れて
・コストがかからず
・特殊なことをしなくても品質が安定し
・丈夫で長持ちする製品

そのデザイナーが推すものと真逆であります。


二つと同じものが無く
高くて
誰にでも作れるものでもなく
大切に扱わないと品質が損なわれてしまうような
希少で高くてややこしいものを嗅ぎ分ける天性の才が
そのデザイナーには有るようです。

バブもその才能については素直に感心してました。
化学的知識も無いくせに、何故分かるのか?と。

バブが作ったいくつかのサンプルをデザイナーが見て
デザイナーが「これがいい」と選ぶのですが、
それがいつも、

・一番高くて
・作るのが難しいから生産拠点が限られて
・当然ながら大量生産出来ず
・耐久性も低いため
・到底採算が見合わず製品化出来そうにない

というものを確実に選ぶんですと。

高級車を作るならそれでも良いんです。
そのまま価格に上乗せすれば良いから。
バブたちは軽自動車を作るので、
安くて丈夫でたくさんできないとダメなんです。
だから物凄く頭を使う必要がある。

親会社は軽自動車を作ってるんだから
著名なデザイナーを雇う金があれば
手堅い工業デザイナーを雇って欲しいものです。
著名なデザイナーは高級車の椅子の絵でも描いて
金持ち相手の商売をすれば良いのです。

だけど、親会社が新車を売りたいターゲット層は
著名なデザイナーが手がけた椅子が付いてる車を
有り難がる傾向があるから売れる筈だと言います。

売れるものを作りたいのは分かるのですが
だからと言ってやるのは無理があります。
それをやれと命令されるんだからつらいです。


さて、バブは自動車の内装の開発担当です。
見た目のデザインはデザイナーがやりますが、
バブは材料をデザインします。

私もよく分からないのですが、
原材料から作ることがあるらしい。
布(編み物、織物)、皮革、合成皮革、ビニールクロス的なもの…
扱うものは様々でして、染料や繊維から作ることもあるらしい。
バブがデザインした材料を使って、
専門の繊維屋さんにお願いして布地のようなものを作ってもらうらしい。
クッション材とか、スポンジ的なものとかも
専門の業者さんがいるんだけど、
こういう原材料を使ってやってください
と頼んでやってもらうんですと。
バブは原材料となる物質をデザインするんですと。

そういうのもデザインというんだねえ。。

今のところ、バブしかそれをやれる人がいないので
バブは言いたい放題できているというわけです。

他にも色々やってるようですが…
何ヘルツの振動が吐き気を催すだとか…


新車を出すとき、色を決める会議も当然あります。
例えば「黒」と言っても、黒が無数にあります。
微妙に異なる黒い布のようなものの切れ端を大量に並べて
どれを採用するかで何時間も揉めます。

黒だけでも最低3種類は出すそうです。
ざっくり言うと、
青みの黒、赤みの黒、いわゆる黒、的な分類。

3種類は少ないほうだとか。

高級車は黒だけでも最低10種類ほど出すらしい。
白はもっと多いとか。
ツヤを強調するのか、輝きを強調するのか、等。

だから、自分の感覚だけに頼っていると
目の水晶体が濁って色が分からなくなったとき
仕事が出来なくなってしまいます。

バブは自分の感覚だけに頼ることはしないので
いつもカラーコードや数値を拠り所にしてました。

ある日、それでデザイナーをコテンパに言い負かして
追い詰めて、ヘソを曲げられてしまって
しかもバブの方が化学的根拠があって正しかったので
メンツを潰されたデザイナーと親会社が激怒して
バブはその仕事から外されました。

視力は主観的なものでしか無いということを
バブはしつこく主張していたのですが
親会社の上層部には理解できなかったようです。
(デザイナーは分かってくれたらしい)

その車、全然売れなかったそうですw
ざあま!
なんて思っちゃいけません。
損をしたので給料は上がらず、働き損です。


先日また久しぶりに親会社のデザイン部門に呼ばれて
長い会議に参加させられてきたようです。

野生の猿がいる場所への異動話は正式に消滅して
バブチーム全員本社に帰還してきたので
これからバブたちは忙しくなるかもしれません。

ワイシャツに軽く糊付けした方がいいかな…
デザイン部門に行くときは戦争なので
見た目から相手を圧倒する必要があります。

見た目で人を判断しない人もいるけど少数だし
親会社のデザイン部門の人は
高級ブランド品で身を包んだ人が多いので。
現代の甲冑やね。

バブは高級ブランド品に圧倒されないので
(そもそも高級ブランドを知らないw)
その時点で相手は少し怯むらしい。
(どんだけ甲冑に頼ってんねん…)

バブは高級品は持ってないので、清潔感で。
合戦前、甲冑に香を焚いて香りを移したように
糊付けして手入れしといたら気合いも入るかな。

自信を持って自分らしく仕事をすることができたら
それでいいや。

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プロフィール

あやにゃん

Author:あやにゃん
成人期 4 賢者
バブちゃん(夫)
成人期 3 王
ルル(光の犬)のこと書きます。たまにルルも原稿を執筆します。

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